高くても「それで売上げが伸びるなら」
自販機のカメラで顔を撮影し、目、鼻、口、骨格から特徴を読み込む仕組みで、成人と判断されればそのまま購入できる。判別がつかない場合は、運転免許証を挿入しなければならない。
価格は110万円前後で、同社製のタスポ搭載機よりも3割ほど高いが、たばこ店は「それでも売上げが伸びるなら」と考え、購入するそうだ。これまでに6500台が売れた。
松村エンジニアリング(東京)は、自販機につけられる免許証対応の装置を製造販売している。販売店が所有する自販機に取り付けられる。このタイプの利点は、古くから使っている自販機にも取り付けられることだ。価格は工事費込みでおよそ18万円。
同社は10年前から免許証対応の装置をつくっていて、成人向け雑誌や、酒の自販機に搭載されている。広報担当者は、
「そのころは数年で100~200台出ればいい方でしたが、たばこ用は3か月で650台以上と大幅に伸びていて、一時は生産が追いつかなかったほどです」
と驚きを語った。