田母神「侵略否定」論文の背景 自衛隊とアパグループの密接な関係

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懸賞論文には50人以上の自衛官が応募していた?

   これだけを見ると、「もともと、田母神氏とアパグループに特別なかかわりはなかった」かのようにも見えるが、実際はそうでもないようなのだ。

   田母神氏は前出の「報道されない近現代史」の出版を記念して08年6月2日に開かれたパーティーで、招待客の一人として挨拶しているのだ。産経新聞が6月10日に伝えたところによると、パーティーが開かれたのは、千葉市美浜区にあるアパホテル「東京ベイ幕張」。西武鉄道が所有していた「幕張プリンスホテル」を、アパグループが05年に約132 億円で買収した。

   記事によれば、パーティーでの田母神氏は、航空自衛隊のイラクでの活動の一部が違憲とされた判決に「そんなの関係ねぇ」と発言したことが問題化したことを念頭に

「私は危険人物らしいが…」

と述べて会場を沸かせた上で、

「戦後、自分の国を守る言論は抑制されたが、反日的、日本の悪口をいう言論は自由だった。安全保障の根幹の問題が解消されない限り、この国を立派に守っていく態勢はできない」

などと持論を展開したという。パーティーには1500人が出席し、臼井日出男・元防衛庁長官も、あいさつに立ったという。

   新聞各紙が11月4日に報じたところによると、懸賞論文には50人以上の自衛官が応募していたという。これが事実とすれば、アパグループと自衛隊が密接な関係にあり、応募の働きかけが組織的に行われた可能性もありそうだ。

   アパグループの東京本社社長室では、

「『締め切りはいつだったのか』などの単純な質問以外は、12月8日の記者発表の時までお答えしていません」

とコメント。記者発表の場では、アパグループと自衛隊の関係についての質問が集中しそうな情勢だ。

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