途中で止まった車には拡声器で注意を呼びかる
飛び降りが増えている理由はわからないが、防御対策にも問題がありそうだ。側面には高さ約1.1メートルの防護柵が通路を挟んで2つ設けられているだけ。大人なら乗り越えられる高さだ。
首都高速道路広報担当者はこの理由について、
「建設時は人が飛び降りることを想定していませんでした。あくまで車の落下防止のための柵です」
と説明する。
そうはいっても、これ以上増えては困るので、夜間のパトロールを強化することにしている。また、橋を写したモニターを監視し、途中で止まった車には拡声器で注意を呼びかる。
一方、警察関係者は柵を高くするか、落下防止網を設置するといった要望を出している。
高い柵や網には飛び降りを抑止する効果がある。橋の造りがよく似た東京・台場のレインボーブリッジで、04年以降に起きたのは07年の2件のみ。ベイブリッジとの違いは、橋の下に幅2.5メートルにわたる落下防止用の網を張っている点だ。
首都高の広報担当者は、
「単純に、柵を高くすればいいというものではありません。風が強く、柵が落下してしまう危険があります。構造上可能かどうか、検討しているところです」
と話す。
近日中に、神奈川県警高速隊と対策会議を行い、対策を詰める予定だ。