レシートを持たない客には、食べたピザの種類や日時を聞く
渋谷区内のある店舗では、ピザの返金を始めた10月21日~26日までに、50件以上、6万円以上の返金に応じた。同店では、レシートを持たない客については、食べたピザの種類や日時を聞くようにしている。明らかに「不正請求」と思われるケースでは、ピザのなかで最も値段が高いものを5枚食べたという問い合わせがあり、レジ記録で確かめたところ、該当するピザがその時間帯に1枚しか販売されていなかったため、「お客さまのご要望は受けがたい」などと対応したという。こういったケースでは、客は「友達に頼まれたので日時を間違っていたのかもしれない」などと言って帰っていくのがほとんど。さらに、1人の人物が首都圏の各店舗を「不正請求」をするために回っているケースもあり、近隣店舗間ではこの人物の容姿などについての「警報」がメールで出されたこともあった。
「お客さんに不安を与えたのはこちらの責任で、誠意を持って対応したい。最初から疑うことはしないようにしている」
とある店舗担当者は話すが、「他のお客さんとの平等性という意味でも、常識をもって毅然とした対応を取ろうということになった」という。ただ、実際にピザを食べた客の記憶があいまいだったりすることもあるため、「不正請求」との線引きは難しい。そのため、「基本的にはお支払いする」という姿勢は変わらないらしい。