対馬で韓国資本が不動産購入 地元は「国の力が必要です」

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「防人の島新法」制定を国に働きかける

   自衛隊基地隣接地の買収などについて、政府は08年10月21日、記者団に見解を示した。産経報道によると、麻生太郎首相は、「土地は合法的に買っている。日本がかつて米国の土地を買ったのと同じで、自分が買ったときはよくて、人が買ったら悪いとは言えない」と述べた。また、河村建夫官房長官は、「(自衛隊基地は)きちんと運営できる姿になっている」としたうえで、「日本の安全保障面からどうか、国として当然考える必要はある」ともしている。

   合法的で今は支障が出ていないとしても、問題が起きる事態は考えられるのか。

   対馬市議会の国境離島活性化特別委員会委員長の作元義文市議は、韓国人による買収の現状をこう話す。

「島全体における買収のパーセントとしては、まだそんなに多くないんですよ。合併前の旧6町で言えば、1町で2、3軒程度の買収ですから。観光客が増えているので、自分たちが経営したいというのがあるのでは。一部の人には政治的な意図があるかもしれませんが、竹島のようにはならないでしょう。外国人だから目立つ部分はあるのかな」

   もっとも、買収が進むことへの懸念はある。

「自衛隊基地周辺の買収は、ちょっと気になる部分ですね。私たちは、島を守り活力を出すための『防人の島新法』の制定を国に働きかける取り組みをしているんですよ。沖縄や北海道のように、新法で守れば、島の買い占めも禁止できます。かつては砲台が30基もあった国防の要衝なので、防衛面の増強もお願いしたいですね」

   そもそも買収の背景には、日本人観光客の伸び悩みや過疎化による島の経済低迷がある。この点について、作元市議は、こう言う。

「本土の福岡と行き来する船便が赤字で、11月に2便から1便に減らされます。島の農業や漁業も、原油高などで苦しい状況になっています。韓国資本に頼らず発展しようとしたら、国の力がないとできませんよ」
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