ドルに加えユーロにも波及 円急騰で猛烈な外貨預金シフト

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6か月ものユーロで年3.15%も利息がつく

   外貨預金に力を入れている、インターネット専業のソニー銀行は、「売買量をみると、いまのところのピークは6日の週だったが、今週(20日)は対ユーロでも円高が進み、取引は多い水準にある」と話す。傾向として、「1ドル100円を切ってくるとシフトするようだ」と分析している。

   通貨別でみると、米ドルが多くを占めているものの、ユーロ建ての取引がようやく動いてきた。「ユーロは02年ごろから長く右肩上がりを続けていたこともあって、なかなか手が出せなかった。それが下がってきたので、取引量は急増しています」(ソニー銀行)という。また、外貨預金の中でも最近増えているのが、豪州ドルだという。

   三菱東京UFJ銀行は、直近の実績で「前年同月比1500億円~1600億円も増えている」という。夏のボーナス資金などの一部を一時待機させておき、いわばチャンスを狙っていた資金が動いているが、「家計のポートフォリオと相談しながら、どの資金を、どう動かすか、きちんとみて対応しているようです」と話す。

   同行は外貨両替専門店を設置していて、近く海外に旅行へ行く人が「円高のうちに」と両替に訪れることも増えているというが、外貨普通預金であれば、海外のATMで引き出せるので便利だ。

   米国は政策金利の引き下げがあって、米ドル普通預金の金利は円預金とほとんど変わらないが、ユーロはまだ普通預金でも年1.45%程度もつく。外貨定期預金であれば、たとえば6か月もの米ドルで10月24日現在年1.801%(ソニー銀行、預入額が1万米ドル未満の場合)、6か月ものユーロで年3.15%(同、1万ユーロ未満)も付く。ちなみに、日本円は6か月年0.645%しかない。

   金利と為替差益の両方の魅力があるというわけだ。

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