リニア新幹線「南アルプス貫通ルート」 長野県知事猛反対で可能なのか

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20年前にBルートで意見一致

   いわば、長野県の地下を「素通り」する可能性がある「Cルート」案に噛み付いたかたちだ。さらに村井知事は、会見のなかで、県内で「Aルート」と「Bルート」の方針を一本化するのにも「相当壮絶な議論があった」として、

「それを全く無視して突然Cルートだなんて言われたって、それは簡単に『ああそうですか』なんて言えるはずがない」

   と語気を強めた。長野県では、「地域振興」というメリットを念頭に、「20年前にBルートということで意見をまとめさせていただいており、関係機関に既に要請活動している」(交通政策課)という事情もある。

   一方、山梨県の横内正明知事は08年10月21日、「駅については、当然、山梨県には設置されるものだと思っている」と述べたほか、ルートについても「JR東海と国土交通省が決めるということが適当ではないか」と話している。

   南アルプスを直線で貫くことで、最短40分で東京~名古屋間を結ぶ「速さ」が売りとなるリニア中央新幹線計画。その一方で、長野県とJR東海の協議がすんなりいくとは考えにくい状況だ。

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