価格の乱高下に生産者は悲鳴
海外で主にツナ缶に使われる冷凍かつおだが、日本では多くがかつお節の原料になる。かつお節やだしの素を製造する大手メーカーらは原料高を理由に8~10月にかけて定価を5~10%上げていたが、冷凍かつおが急落したことで、流通サイドから値下げを求める声が上がりそうだ。
焼津鰹節水産加工業協同組合事業部の担当者は、
「生産者は1キロ200円台の時の在庫を抱えているので、数週間前に原料価格が下がったからといって、すぐに定価を安くできません。こうした原料価格の乱高下が生産者にもっとも厳しいです」
また、値上げした後も量販店では特売価格で売られている。そのため生産者は今も原料高を価格に転嫁できていないという。