お金持ちの男性と結婚するための条件は「美貌」、つまり美人が「玉の輿」に乗れる可能性が強い。一般的にはそんな風に思っている人が多いかもしれない。しかし、実際にはそんなケースはまれで、「知性を磨くほうがはるかに結婚の近道」という調査結果が出たという。
「お金持ち妻」の特徴はキャリアウーマン型
富裕層の妻に焦点を絞った「日本のお金持ち妻研究」(東洋経済新報社)にはこんなことが書かれている。
「美貌の妻が見初められ一躍玉の輿に乗る結婚というのは例外的だ」
お金持ちと結婚したいと思っている若い女性たちは、美貌を磨くよりも、まず知性を磨いた方が、はるかにお金持ちと結婚する近道で王道、というのだ。調査の職業分類には芸能人、タレント、モデル、スチュワーデスなど玉の輿に乗れそうなものもあったが、該当者は1.9%。しかも、1.9%の中で「容姿はよかった」と回答した人はゼロだったそうだ。
この本は08年9月に出版された。地道なアンケート結果を基に書かれた「日本のお金持ち研究」(日本経済新聞社:05年3月出版)の続編で、「全国高額納税者名簿(2001年度版)」に記された年間納税額3000万円以上の層を「日本のお金持ち」と定義。この本ではそんな「億万長者」6000人にアンケート用紙を配布したが、今回はそれに加え、年間納税額1000万円以上の人1000人を無作為に抽出しアンケートを送付した。調査項目は職業、学歴、子供の教育、余暇の過ごし方など多岐にわたり、回収数は118通。有効回答は108通だった。結果として平均世帯年収は9000万円。高年収は年齢が高い層に多いため、平均年齢は60歳になった。
「お金持ち妻」の特徴は、独身時代から仕事熱心なキャリアウーマン型で、学歴は自身と両親共に高い。夫と同程度かそれ以上に恵まれた環境で育った妻が多い。結婚後は、夫の補佐役として活躍し、夫の経営する会社の関連会社を任されたりもする。そんな妻の功績で夫の会社の事業規模が拡大、世帯年収も増えていく。ちなみに、「お金持ち妻」はブランド物には興味がないそうだ。
つまり、セレブ男性と結婚できるのは男性と同程度の家庭環境や知性を持った女性、ということになる。大人気漫画でドラマや映画化もされた「花より男子」のように、かわいらしい一般庶民の女性が、大財閥のイケメン御曹司と恋に落ちて結婚する、などというのは夢のまた夢なのだろうか。