「交配に関する注意点も伝える」
はじめは飼い主が立ち会い、慣れてきたらペットだけでのお見合いタイムとなる。犬の場合は家庭犬トレーニングインストラクターの鳴海治さんが、専門家の視点で相性を判定する。相性をみるポイントについて鳴海さんは
「相手に対して友好的かどうか、また反対にどの程度警戒心を持っているのかという2つの点で主に判断します。また相性がよくても今はその気になれない、という場合もあります。その辺りのやり取りが番組的にはおもしろいのではないかと思います」
ところで、お見合いをした途端、さかりがついて撮影どころでない、なんていう事態にはならないか。
「犬の場合、交配のタイミングは雌の生理の時期で決まります。生理から11~13日目が交配期間で、それ以外の時期には雄を受け入れようとしません。生理の期間は年に2回しかなく、つまり、交配時期は年に4日程度ということになります。その日を避けて収録しているので、番組の最中に、さかりがつくということはありません」
これまでに3本の収録が終わり、いずれも順調だったそうだ。お見合いが成立すれば、交配し、赤ちゃんが誕生することになる。見合い後についても追跡リポートをする予定だ。
日本ペットフード工業会によると、犬猫飼育数は年々増加傾向にあり、2007年度は犬が1252万2000頭、猫が1018万9000頭だ。ところが、ペットブームの影で年間10数万頭の犬猫が殺処分されている。その多くが子犬や子猫だ。子供が生まれても育てられないのに避妊をせず、飼い主自ら保健所に捨てに行くという無責任さが背後にある。鳴海さんは、こうした問題を踏まえて、
「動物愛護団体からすれば、繁殖を促す番組だという批判の声もあるでしょう。番組で交配に関する注意点をきちんと伝えて、納得してもらえるような内容にしていかないとならないと思います」
と話している。