「メディアは市長が選別、利用するもの」 阿久根市長と地元新聞社の対立激化

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「役に立ちそうなときは『使います』よ」

   もっとも、今回の取材拒否の背景には、竹原市長のメディアに対する独特の姿勢が影響しているようだ。

「『新聞社だから取材に応じろ』というのはおかしい」

という議論はしばしば見受けられるが、竹原市長は「メディアは選別すべきもの」との持論を展開しているのだ。

「あなた方は商用新聞ですよね?商用新聞は読まれるような書き方しかしない。こちらも、こちらにとって役に立たなさそうな時は(取材を)拒否しますし、役に立ちそうなときは『使います』よ」

   竹原市長では、ブログ上でも同様の主張を展開している。例えば、南日本新聞に「反論コラム」が掲載された9月13日の文章のタイトルは「選別します」。内容は、こんな具合だ。

「新聞がすべての事実を表現しようと努力したら読者の興味をそそらず、その新聞社はたちまち倒産する事だろう。概ね客観性よりも情緒的、短絡的な表現をしてくれる新聞が販売部数を伸ばす。商用報道は客の嗜好が命だ。(略)私の目的は阿久根市民全体の向上にある。従って、この目的に協力的な新聞には積極的に協力するし、邪魔をする新聞は拒否する。私から見て報道の影響を考える事の出来ない、頭の弱い垂れ流し新聞屋は危険物でしかない」

   ブログの文面では「商用」という面が強調されているが、竹原市長は

「(公共放送である)NHKについても考え方は同じ」

とも話しており、メディアが独自の切り口や解釈を視聴者や読者に提示すること自体に嫌悪感を抱いている様子だ。

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