最低でも10億円以上の保険加入を指導
今回の請求の対象になる45億円は前例のない巨額な数字だが、石油やガソリンを積んだタンクローリーの事故は大惨事になる可能性が高く、中小の運送会社ではとうてい支払えそうもない額になることも十分考えられる。石油会社大手に話を聞くと、下請けの運送会社には事故が起こった場合を想定し、「最低でも10億円以上の保険」に入る事を指導しているそうだ。火災や爆発が付帯された保険だという。ただし、運送会社全部が守っているかどうかはわからないという。今回事故を起こした多胡運輸に対し、賠償金を支払う能力があるのか聞いたところ、
「まだ確定した賠償請求が来ていないため(支払えるかどうか)わからないが、誠心誠意対応していきたい」
と同社では話している。同社がどれだけの保険に入っているかについては、担当者が不在でわからない、ということだった。
仮に、首都高側が裁判に持ち込み、あくまで高額賠償を求めれば、会社が存続していくのはきわめて難しいのは確かだ。