東国原知事「出るのか出ないのか」 40分イライラ記者会見の一部始終

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   次期衆院選への出馬が取りざたされている宮崎県の東国原英夫知事だが、「不出馬宣言」と報じられたあとも、「今のところ考えておりません」とのフレーズを繰り返している。出馬するのかしないのかはっきりしない状態が続いていることから、1時間にわたった定例会見では、40分以上が「出馬問題」に割かれた。報道陣からは「だから(出るか出ないかの表明を)早くしてください!」との声があがる一方、知事も「(出馬問題を)引き伸ばしているのはあなた方」と応戦。会見にはイライラムードがただよった。

マスコミによる調査に疑問を投げかける

   東国原知事は2008年10月6日午前、出馬について報道陣から聞かれ、「解散されても、公示になっても、今のところありません」と回答。これを各社は「不出馬宣言」と報じた。ところが、夕方になると、「不出馬と解釈されたみたいですけど、『あくまで、今のところ考えておりません』ということ」と、午前の発言は「不出馬宣言」ではないと主張した。

   いわば、知事が出馬するかどうかが「宙ぶらりん」の状態に戻っただけに、「出馬問題」のやり取りの場は、翌10月7日の定例会見の場に持ち越されることになった。

   定例会見は月に1~2回行われ、冒頭に県からの発表事項について説明があり、報道陣との質疑応答が行われる、という流れだ。

   この日の会見は1時間にわたって行われ、発表事項は1件。「元気な集落づくりに取り組む集落」の名称を募集したところ多数の応募があり「いきいき集落」という名称に決まった、という内容で、約20分にわたってやり取りが行われた。

   残りの40分が、すべて「出馬問題」に費やされたのだ。

   冒頭、幹事社の宮崎日日新聞社が

「ここ数日、メディアから知事の国政転進について話が出ている。今日の時点での考えを」

と投げかけると、知事は

「今のところ考えておりません。その姿勢は、ずーっと貫いています」

と回答。県民から「出馬反対」の声が多かったことについては

「結果は、思った以上に反対というか『任期を全うして欲しい』という声が多かったというのは正直なところ」

としながらも、女性団体から衆院選出馬要請があったことを念頭に

「確かに、アンケートの結果はあれ(「出馬反対」が多数)でした。でも、あれには乗らないですね。多種多様な声があるのは事実。メディアが発表した数字が、ずーっと全国を回るでしょう。で、『県民の皆さんは90何%が反対している』と言うでしょう。でもですね、そうでない意見が数多くあることも事実」

と、マスコミによる調査に疑問を投げかけた。

   その上で、

「私は『県民党』を標榜させていただいているので、県民の皆さんの声を重く受け止めて、判断をさせていただきたい」

と、従来どおり「県民の声を聞きたい」との立場を強調した。

   「自分で態度を決めないのは卑怯」という批判については

「そういうことをおっしゃっている方の意味がわからない。じゃあ選挙って何のためにあるの?ということになる。やはり、『(自分は)周りのスタッフとか知人とか県民の皆さんとかの意見を拾い上げて、最終的に自分で判断する』というというスタイルの人間」

と反論した。

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