東京・銀座の百貨店や乳幼児向け用品を扱う店で、中国人観光客がお土産や自分用に日本製の粉ミルクを大量に買っている。中国で粉ミルクに有毒物質「メラミン」が混入し、乳幼児に健康被害が広がっている事件の影響で、中国産に不安感がひろがったためらしいが、なかにはカートいっぱいに粉ミルクを入れて購入しようとした客もいて、転売目的ではないかと見られている。
銀座老舗百貨店「中国人客が自分用やお土産に購入している」
中国製の粉ミルクに、人体に入ると腎臓結石を促す作用がある有毒物質「メラミン」が混入し、乳幼児に健康被害が広がっている。その余波で、海外製の粉ミルクを購入する中国人が増えている。海外でも、香港のドラッグストアは日本製など海外ブランドの粉ミルクを求める中国各地からの客でにぎわっているという。
日本でもこれと同様な光景が出現している。
中国人観光客が多く訪れる東京・銀座の老舗百貨店は、粉ミルク1~2種類を扱っている。広報担当者は、
「中国人のお客様が自分用やお土産に購入しているようで、このところ粉ミルクの販売が増えています。また、日本人が中国にいる友人へのお土産に買っていくというケースもあります」
と話す。
また食料品店「明治屋」京橋店で、中国人観光客がスキームミルク(脱脂粉乳)を購入する姿が店員に目撃されている。
「在庫を切らすほどではありませんが、国産のスキームミルクや牛乳を複数買っていく中国人観光客がいました」