チェ・ジンシル「ネット中傷自殺」が契機 韓国で「サイバー侮辱罪」導入

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告訴なしに当局が捜査できるほか、罰則も強化する

   こうした事態を受けて、韓国大手紙もネットの規制強化を主張している。中央日報は08年10月4日の社説で、

「匿名の悪質な書き込みを誘発しないように、今後、本人確認の範囲を拡大しなければならない」
「もはやインターネットユーザー自らが意識改善するのを待っていられる状況ではない。影で悪口とデマを流布することで影響力を持つ人間だと錯覚している悪どい書き込みを規制し、遮断することが求められている。サイバー暴力を規制する統合的な『チェ・ジンシル法』を今こそ作るべき」

と主張。朝鮮日報は、「サイバー暴力をなんとしても規制して禁止しなければならないという国民の共通理解がすでにある」とした上で、

「与野党が向かい合って、インターネットを責任ある市民たちの空間とする法案を用意しなければならない」

と、ネット書き込みをさらに規制する法案が必要だとの見方を示している。

   政府とハンナラ党は、サイバー暴力を処罰する「サイバー侮辱罪」を新設する方向で調整に入っている。現行の法制度では、中傷された本人が告訴しなければ立件されず、名誉毀損での罰則も実質的に罰金が課されるだけ。「サイバー侮辱罪」では、告訴なしに当局が捜査できるほか、罰則を強化する方針で、このほかにインターネットの全面実名制も叫ばれている。野党からは、自殺を契機にネットを規制してはならない、匿名性をなくすのは問題、といった反発もある。

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