痴漢跳び蹴りでネット論争 相半ばする弟への同情と批判

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   姉が痴漢されたと思い、弟が男を跳び蹴りして死なせたとされる事件が、ネット上で論議を呼んでいる。事件への見方で、弟への同情と批判が分かれているからだ。もし痴漢が事実だとすると、弟の行為はどこまでなら許されたのか。

「私刑は認められない」「正当防衛」ネットで反する声

「障害致死、日本では私刑は認められない。結局DQNだろ同情しない」
「これっていわゆる正当防衛だろ?」

   2ちゃんねるでも、ここまで意見が相半ばする事件は珍しいかもしれない。

   大阪府豊中市内で2008年9月29日起きたこの事件は、「加害者」も「被害者」も刑事事件の疑いがかけられている。府警豊中署の調べによると、「加害者」の専門学校生の男(26)は同日深夜、20代で会社員の姉から電話があり、自宅前で姉の帰宅を待っていた。周辺の住宅街で最近、痴漢被害が相次いでいることもあったという。

   すると、姉の悲鳴が聞こえ、その方向へ走ると、姉に追われて自転車で逃げてくる「被害者」の男(40)を見つけた。「止まらんかい」と声をかけたが、そのまま逃げようとしたため、「止まれや」と言いながら、すれ違いざまに男の胸を跳び蹴りした。男は転倒して頭を打ち、間もなく搬送先の病院で死亡した。

   豊中署では、弟を現在も傷害致死の疑いで任意で調べており、書類送検する方針だ。一方、深夜で目撃者はいなかったものの、姉は自転車の男が追い抜きざまに右胸を触ったと証言しており、同署では、死亡した男を府迷惑防止条例違反の疑いで調べている。

   ネット上では、自転車の男が死んでおり、ほかに関係者が姉と弟しかいないことから、痴漢の事実関係も含め、論議になっている。2ちゃんでは、関連スレッドが多数立つ「祭り」状態だ。

   事実関係について、府警では、「捜査中」としている。全容解明はそれを待つしかないが、もし痴漢や2人の話が事実なら、弟の行為をどうみるべきなのか。

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