9月末まで「10月3日解散」 「新聞辞令」連戦連敗の大外れ

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   「10月3日解散、26日投票」が有力視されていた衆院解散・総選挙の日程だが、実際には10月3日には解散されず、当初の見通しは大外れとなった。麻生首相は首相就任前の総裁選の段階から、早期解散には否定的な発言を繰り返してきた。それでも、かなり遅い段階まで「10月3日説」を唱え続けたマスコミもあり、解散時期の報道としては「連戦連敗」の様相を呈しつつある。

日程の根拠は「複数の与党幹部が明らかにした」

   「10月3日解散説」が初めて唱えられたのは、まだ麻生氏が「首相」になっていない、自民党総裁選が行われていた時期だ。読売新聞は9月13日朝刊の1面で、「衆院選『10月26日』へ」との見出しをかかげ、

「10月上旬の衆院解散を予定している自民、公明両党は、衆院選の日程をできるだけ前倒しすることとし、『10月14日公示-26日投開票』で実施する方向で調整に入った」

と報じた。続いて朝日新聞が、その5日後の9月18日に1面トップの「来月26日 総選挙へ」という大見出しで、

「自民・公明両党が10月3日に衆院を解散し、10月14日公示、26日に投開票する総選挙日程で合意した」

と追いかけた。いずれの記事でも、日程の根拠として「複数の与党幹部が明らかにした」と説明されている。

   この見方に疑問を投げかけたのが、「週刊文春」掲載のジャーナリストの上杉隆氏による「麻生『新総理』解散せず!」という記事だ。記事の趣旨としては、

「古賀誠選対委員長などが、公明党などの関係から早期解散への流れを作りたいため、『10月3日説』を触れ回っている。ところが、古賀氏と解散権を持つ麻生氏との間では、相当な確執がある」

といったものだ。

   これの見方を裏付けるかのように、前出の「10月3日説」を唱える記事では、

「最終的には、総裁選で選ばれる新総裁(首相)が決定する」(読売)
「自民党総裁選で優勢な麻生太郎幹事長が22日に新総裁に就任した後、最終決断する」(朝日)

と、「まだ麻生氏自身が決断した訳ではない」とも取れる但し書きのような文章もついている。その上、麻生氏自身も9月19日に外国特派員協会で行われた記者会見で、

「解散権が朝日新聞にあるような話でしたけれども、どう考えてもおかしいなと思いました。日本語が読めるからと言って、そういう記事を本社に打電されると、間違える可能性が高い」

と、朝日新聞を名指しして「新聞辞令」に不快感を表明している。

姉妹サイト