「美人過ぎる」とネット上で話題になり、写真集とDVDまで発売されることになった八戸市の藤川優里議員(28)にまたトラブルが発生した。今度は水着姿の撮影場所が遊泳禁止区域だったとして、批判を浴びているのだ。さらには、八戸市民オンブズマンが「辞任要求」や「告訴」を予定する事態にまでなってきている。
DVDが女性アイドル部門で2位、写真集もタレント部門で2位
「美人過ぎる」議員の「水着姿」が撮影された海岸ではこんな看板が・・・
藤川議員は2007年4月の八戸市議会議員選に無所属で出馬し、トップ当選。08年1月には「美人過ぎる」などとインターネット上で評判になり、2008年11月にはDVD『love navi 八戸』と写真集『moe navi 八戸』を発売する予定だ。ショッピングサイト「Amazon.jp(アマゾン)」では、予約受付の状態にもかかわらず、DVDが女性アイドル部門で2位、写真集もタレント部門で2位にランクインするなど(2008年9月30日現在)、人気は上々のようだ。
ところが、藤川議員の水着姿がその中に盛り込まれていることが判明。八戸市にも「水着になるのが地元のPRになるのか」といった問い合わせが相次ぐなど、地元では物議を醸している。さらに、この水着姿の撮影場所が遊泳禁止区域だったことが、批判に拍車をかけているのだ。
藤川議員の支持者という女性は、次のように話す。
「水着姿が撮影されたのは遊泳禁止の場所で、過去には人も亡くなっているんです。水難事故で子どもが死んだら誰が責任とるのかといった電話もいただきました。優里ちゃんに票を入れてくれるようにお願いしましたが、いまでは支持したのが恥ずかしいと思っています」
八戸市観光課によれば、水着が撮影された大須賀海岸は、「白浜海水浴場」という一部を除いては遊泳禁止区域になっているという。実際、「この海岸は波が荒く大変危険ですので遊泳しないでください」という看板が立っている。八戸市民オンブズマンの会員は、「八戸市民だったら、絶対泳いではいけないといわれる場所。そんな場所を水着姿でPRしてどうするんだ」と憤る。
さらに、藤川議員の父で、元同市市議会議員の友信氏が週刊新潮(08年10月2日号)に対して「海水浴場でスーツ姿はおかしい。水着を着るのもいいじゃないですか」などと発言したことが、市民の怒りに拍車をかけているようだ。
議員としては不適格という理由で辞任要求
「遊泳禁止場所」で「水着姿」になる意図はどこにあるのか?
DVD・写真集の発売元であるポニー・キャニオンはJ-CASTニュースに対して、
「藤川議員が水着姿で撮影を行ったのは遊泳禁止区域である『大須賀浜』ですので、当然のことながら、遊泳はしておりませんし、『遊泳できる』というようなナレーションや表現は一切収録されておりません」
と文書で回答。また、写真集についても、「白浜海水浴場」についての解説文が掲載されているとして、
「弊社発売のDVD、写真集をご覧になった皆様は、『白浜海水浴場』に遊泳に行かれることと思います」
と主張している。
しかし、藤川議員の後援会長である佐々木聡氏も
「危険な場所でニコニコ笑って写真撮影など許しがたい。観光PRだったら市と連携すべきだが、東国原知事とは違って、それも全くやっていない。もう次の選挙に出るのは不可能だと思っています。税金から給料を頂いている身分で、今後タレントに転向などしたら、政治家として悪しき前例になる」
と憤るなど、地元ではDVD・写真集を巡って波紋が広がっているようだ。
さらに、八戸市民オンブズマンは、藤川議員の言動で名誉を傷つけられたとして、同議員を近く名誉棄損で告訴するほか、議員としては不適格という理由で辞任要求もする予定だといい、「美人過ぎる」議員の周辺は不穏な動きが目白押しだ。