講談社VS「ジャニーズ」戦争? 「KAT-TUN」の女性誌掲載中止

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   講談社とジャニーズ事務所の間で全面戦争が続いている--。業界ではこんな説がささやかれている。きっかけは、週刊現代が「嵐」の大野智さんについて書いた大麻吸引報道だ。最近起きた「KAT-TUN」の雑誌掲載中止もこれが影響した可能性があるという。

嵐・大野智さんの大麻吸引報道が引き金に?

「先方の判断ですので、どの理由が大きいのかまでは分かりません」

   講談社の女性ファッション誌「Style」は、男性アイドルグループ「KAT-TUN」の2008年11月号グラビア掲載を中止した。その理由について、編集部の担当者は、困惑した様子でこう話す。

   この担当者は、メンバーのスケジュールをそろえるのが難しかったことと、9月27日発売の11月号で休刊が決まったことを主な理由に挙げる。しかし、芸能関係者の間では、7月28日発売の週刊現代による記事が引き金になったとの見方が強いのだ。それは、男性アイドルグループ「嵐」リーダーの大野智さん(27)が05年夏、東京・渋谷のカラオケボックスで美女らと騒ぎ、大麻を吸引したと報じたものだ。

   ジャニーズ事務所がこの報道に激怒したことも、理由に含まれるのではないか。そう担当者に聞くと、「先方に聞いていただければ」などと発言に含みをもたせ、否定しなかった。ただ、「弊誌との関係は良好でした」とは話した。

   担当者によると、KAT-TUNの掲載中止が決まったのが、8月初め。これは、週刊現代の発売日の直後になる。7月中旬には休刊が内々定していたというから、休刊よりもむしろ報道がきっかけになった可能性が強いのではないか。撮影は8月中に予定していたとあって、いかに急な決定であったかが分かる。

   ちなみに、講談社の写真週刊誌「FRIDAY」は、9月26日発売号で、KAT-TUNメンバーの赤西仁さん(24)の美女とのディナーを「スクープ」している。ネット上ではこれが掲載中止に影響したとの説も出ているが、Styleの担当者は、「最近の話ですので、まったく関係ありません」と、こちらは明確に否定した。これまでにも、FRIDAYは、KAT-TUNメンバーの「情事」を報じているが、これも関係ないという。

講談社「抗議などの話は、社内からは聞いていません」

「確かにジャニーズと全面戦争ですね」

   こう明かすのは、ある大手芸能プロダクションの幹部だ。

   週刊現代が嵐・大野智さんの不祥事を報じると、所属先のジャニーズ事務所は、講談社に対し、かなり強硬な態度に出たというのだ。

   「訴訟を起こす用意までし始めるほどで、『タレントは講談社の全雑誌にだれも出さない』と申し入れたそうです。講談社からは、営業担当の役員がジャニーズ側と交渉しましたが、今は物別れ状態になっています。KAT-TUNの掲載中止も、この問題がきっかけですよ。FRIDAYについては、タレントの脇が甘く、撮られた方が負けといった認識でしょう」

   講談社の「VoCE」「with」の10月号には、大野さんを始めジャニーズタレントが掲載されている。しかし、この幹部は、「あれはもう4月の時点で取材済みだったんですよ。やむをえない形でした」と言う。

   過去にも、FRIDAYが書いたSMAPの記事などに対して、ジャニーズ事務所が講談社の取材を受けないなど1、2回、「全面戦争」になったとしている。このほか、ジャニーズと女性週刊誌を発行する出版社とが「戦争」になったことがあるという。

   とはいえ、なぜ、講談社は危ない橋を渡り、ジャニーズ事務所はここまで激怒したのだろうか。これについては、この幹部も首をひねる。

「大麻といっても昔の話なので、業界的には時効です。週刊現代がなぜ取り上げたのか、そこがいまいち読めないんですね」

   この幹部は、「たぶん年内は戦争状態でしょうが、年明けにでも、講談社キャンペーンにジャニタレを起用するなどして、どこかで手を打つのでは」とみる。

   講談社広報室では、J-CASTニュースの取材に対し、「ジャニーズ事務所からの抗議などの話は、社内からは聞いていません」としており、ジャニーズ事務所からは、担当者が外出中として、これまでにコメントが得られていない。

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