小泉今日子「お金払ったことない」 男が食事おごるのは当たり前?

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   「お金払ったことないですよ」。付き合った男性との食事について、タレントの小泉今日子さんは、テレビ番組でこんな発言をしていた。男性は、収入がある女性であっても、おごるのが当然なのか、あるいは割り勘であるべきなのか。

   こんな古典的な論争、いまだに続いている。

男性は、8割ほどが「割り勘」派

「おごる」についてYahoo!知恵袋に寄せられた質問
「おごる」についてYahoo!知恵袋に寄せられた質問

   男性は女性におごるべきか――。男女平等が当然のようになった社会でも、こんな古典的なテーマにいまだ関心が強いらしい。「Yahoo!知恵袋」や「教えて!goo」などのQ&Aサイトでは、「おごる」で検索しただけで、数千もの質問が出てくる。

   テレビでも、バラエティ番組などでのトークで、時々このテーマが飛び出す。日本テレビ系で2008年9月27日夜に放送された「ショコラ!!」では、女性タレントだけのトークで「おごる」が話題になった。

   その中で、女優の小泉今日子さん(42)は、ダメ男と付き合った経験を聞かれ、完全否定したうえで、こう話した。「なんかみんな、すごいちゃんと仕事とか持っていて、ご飯とか食べに行ってもお金払ったことないですよ」

   「えー」「おー」と声が上がると、「おごってくれますよ。そのときに持っている金額に合わせたお店にカッコつけなくて連れて行ってくれたりとか」と応えていた。他のゲストが回転寿司の皿数まで数える男性の話をすると、口に手を当てて驚いた様子だった。

   男性は、こうした女性トークをどう思うのか。

   結婚情報サービスのオーネットによると、男性の意識は変わってきたという。1998年の調査では、女性とのデートで「割り勘」を選ぶ新成人男性は5割だった。ところが、現在は、8割ほどが割り勘派だというのだ。

「今の男性は、女性がお金を稼いでいるのは当たり前と思っています。格差社会で収入が多くない男性も多く、自分1人でなく2人合わせて家計という考えが根強いようです。妻が働いていたら主夫でもいいという男性が6割もおり、おごる観念がなくなっていますね」

   趣味にお金を使う男性も多く、女性に使うことに慣れていないという。これでは、女性からケチに見えてしまい、「最初ぐらい、お茶代を出してみたら」と勧めるほどだそうだ。

「おごってもらわない方が、後腐れなくていい」

   とすると、男女で考え方にギャップがあるということなのか。

   実際、オーネットによると、4割の女性が「男性におごってほしい」と答えた98年の調査結果は、現在も当てはまるという。「女性は、いつまでたっても、男性からそう扱われたいようですね。『君のために使った』という表現と受け止めたいらしいです」

   ただ、若い女性では、小泉今日子さんのように、すべておごってもらうという感覚はあまりないという。「おごってもらって悪い気はしませんが、すべてだと荷が重く、逆に引く部分があるようですね」。すべておごる感覚については、「古きよき時代の付き合いです。今日子さんの場合は、才色兼備の女性と食事して、『払わせるわけにいかない』と男性が考えるのではないでしょうか」と話す。

   マーケティングライターでインフィニティ社長の牛窪恵さんも、世代によって女性の考え方に差があるとみる。

「今日子さんのようにバブル世代の女性は、おごられるのが当然の感覚が強いです。アラフォー世代とも呼ばれ、アッシー、メッシー、みつぐ君が流行した時代に育ったからです。しかし、今の20代はそういう価値観がまったくないですね。団塊ジュニアは平等意識が強くなり、『どうせ男の人、お金持ってないんでしょ』と醒めた目で見ています」

   その背景として、牛窪さんは、男性もファッションなど自分のことに金を使うほか、会社の経費も昔ほど自由にならないことを挙げる。

   さらに、男性に「借り」を作るのを警戒するというのだ。「バブルのころは男性もあきらめたでしょうが、今はストーカーみたいになるので怖いんです。おごるのは下心があると分かっていますから、女性には危機感が働きます。だから、『おごってもらわない方が、後腐れなくていい』と考えるのです」

   ただ、若い世代でも男女間にギャップは残るという。

「男性は、女性が割り勘で納得しているならいいと思い込んでいます。でも、女性は計算高いですから、毎回おごらないのは男性としての真心を感じません。少なくとも記念日には、おごってほしいなと女性は思うようですよ」
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