「特定の食品を食べてやせる方法は、やらない方がいい」
納豆ダイエットの騒ぎでは、07年1月7日放送の関西テレビの番組「発掘!あるある大事典II」が、虚偽のデータで効果を強調していたことが問題になった。再び騒動になったバナナダイエットは、本当に効果があるのか。
TBSの「ドリーム・プレス社」担当者は、J-CASTニュースの取材に対し、こう説明する。
「番組で放送したように、効果はあるということです。納豆ダイエットのときのことを踏まえ、事実のままに数字をいじらずにやせたことを紹介しています」
放送直後は、視聴者から「どうやってするのか」といった問い合わせが1日60件ほど寄せられ、その後も、毎日10~20件あるという。しかし、品切れなどに対する苦情はないとしている。
新潟大医学部の岡田正彦教授(予防医学)は、バナナダイエットに一定の効果はあるとみる。「果物は、カロリーが多くないので、一日の食事での割合が大きくなれば、当然やせてきます」。しかし、このダイエットをすることには、懐疑的だ。
「栄養には、炭水化物、たんぱく質、脂肪という3大要素があります。果物ばかり摂取すると、たんぱく質や脂肪が欠乏して、様々な病気にかかりやすくなります。体内細胞が弱って感染症になったり、がんにさえなったりすることがあります。たんぱく質でできている抗体が減って、がんを防ぐ免疫機能が弱るからです。リンゴ、コンニャクなど特定の食品を食べてやせる方法は、やらない方がいいでしょう」
ただ、岡田教授は、肥満は健康によくないため、減食と運動でやせるべきだと言う。
「ごはんやおかずなど1日に食べる量を、まんべんなく減らしていくことです。楽してやせようとするのではなく、運動しながらやせる努力が必要でしょう。流行に振り回されないことが一番大事。人によって体質、生活習慣などが違うので、タレントなどのまねをすれば健康を壊して損をすると思いますよ」