「欧米の金融当局に協議を呼び掛けるなど主導権を発揮すべきだ」
9月中間決算期末が近づく中、国内の金融機関も、リーマンやAIG関連の損失の洗い出しに追われている。欧米の金融業界に目を向けると再編の動きが活発化している。この状況下に、日本では政権政党が自らの総裁を選ぶ選挙に明け暮れていることは、市場関係者には「こっけい過ぎる」と映っている。
政府関係者は「米国発の金融不安で、日本が打つ対策は限られている」と反論するが、これに対し、市場関係者は「金融危機を乗り切った当事者として、欧米の金融当局に協議を呼び掛けるなど主導権を発揮すべきだ」との意見が出ている。与謝野経済財政担当相は18日に財界や東京証券取引所の社長らと意見交換を行うなど、動き始めたかに見えるが、「対応しているポーズ作り」という声も。そんな批判をはねつけられるかは、これからの政府や官邸の行動力にかかっている。