「工業用糊の需要が全く無いということはなく」
さらに笹渡務局長は、農水省が「事故米」について国民に隠していることが他にもある、と明かす。今回明らかになったのは03~07年度の5年間に農水省が売却した「事故米」の総量7400トン。実は、輸入途中に「事故米」が発覚する場合があり、この5年間で1000~3000トンに達する、と農水省は農民連に伝えたという。この米は日本の商社が買い取った。
「この事故米の使用用途について、国民には何も明らかにされていません。政府は情報を全て明らかにし、事の解決を早期に進めなければいけない」
と笹渡務局長は話している。
農水省は「事故米」が糊の原料としての需要がなかったことを知らなかったのか。なぜ、転売の危険がある米を売ったのかについて、
「調査不足、と言われればその通りなのです。ただ、工業用糊の需要が全く無いということはなく、買いたい業者がいたために売った、ということなんです」
とだけJ-CASTニュースの取材に答えた。
もっとも、汚染された米が本当に工業用糊の原料に使われたかどうかですら未だに明らかではない。