米リーマン日本でやったこと 強引なやり方で評判はよくなかった

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   米大手証券リーマン・ブラザーズが経営破たんし、その日本法人も2008年9月16日に東京地方裁判所に民事再生法を申請した。負債総額は3兆4000億円(8月末時点、帝国データバンク調べ)。金融庁は同日、リーマンが破たんした影響について、金融機関への調査に着手した。リーマンは、かつてはダイエーの再建やライブドアの企業買収(M&A)に力を貸すなど、日本でも活躍していただけに破たんの衝撃は大きい。リーマンが日本の金融界でやってきたこととは、どんなことだったのだろう。

「影響は小さくない」と金融庁

   破たんしたリーマン・ブラザーズ本社が連邦破産裁判所に提出した資料によると、邦銀のリーマン向け融資は、あおぞら銀行の4億6300万ドル(約480億円)を筆頭に、みずほコーポレート銀行や新生銀行、三井住友銀行、信金中央金庫、中央三井信託銀行、日本生命保険の名前があがっていて、合計16億7000万ドル(約1700億円)に上る。

   しかし、ある外資系証券の幹部は、「経営破たんまでが急なこともあって、邦銀は直前までかなり取引をしていたはず」と、まだ膨らむとみている。

   日本法人の3兆4000億円の負債について、ある証券アナリストは、「デリバティブを含めれば3兆円などはすぐなので、問題は中身。それがよくわからない。ただ、融資であれば、いまは担保を取っているか、相殺できるようにしているはずなので、そんなに影響はないように思う」という。

   金融庁は、証券化商品や、リーマンが発行した株や債券、デリバティブ取引などを含めると、「影響は小さくないと思う。銀行ばかりではなく、ノンバンクや一般事業会社も抱えているものがあるのではないか」とみている。

   ただ、たとえばリーマンは合計1950億円のサムライ債(円建て社債)を発行しているが、すべて機関投資家向けの販売で、個人投資家への影響はほとんどなさそうだ。

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