リーマン倒産で「世界的金融危機」 米英メディア報道の視点

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ニューヨーク・タイムズは大統領選との関連にも触れる

   一方、ウォール・ストリート・ジャーナルは、「銀行危機がアジアの株式市場を直撃」との見出しで、アジア全域で株価が急落していることを報じている。また、「投資家は米金融業界の混乱にイライラしている」とも紹介している。

   一方、ワシントン・ポストは

「政府、危機収拾に向けて苦闘」

との見出しで、一連の動きを報じているほか、英BBCは「世界的な市場の混乱が続く」と、トップ項目で報じている。

   ロサンゼルス・タイムズは、今回の破たんをきっかけに、自らの財務状況が悪化することを恐れた金融機関による貸し渋りが進み、中小企業やベンチャー企業の資金繰りが悪化する可能性を指摘している。

   各メディアの視点が、単なる「リーマン破たん」にとどまらず、「世界的金融危機」にシフトしてきていることがうかがえる。

   「震源地」の地元でもあるニューヨーク・タイムズは、15日のニューヨーク市場の下げ幅の大きさや、東京、ソウル、香港などアジア各地の市場で株価が下落したことを最も大きく扱っている。

   さらに、大統領選との関連についても触れている。記事では、共和党のマケイン候補も、民主党のオバマ候補も、今回の「破たん劇」についても詳細な政策は示していない、とした上で、これまでの両者の発言などから、マケイン候補が「規制緩和論者」なのに対して、オバマ候補は、投資銀行などに対する規制を進めようとする立場だということを指摘。

「これまでに両候補が示してきた記録や原則からすると、この問題に対しては、大きく異なったやり方で取り組みを進めていくものとみられる」

と分析。どちらの候補が大統領になるかによって、破たんへの対応策が大きく変わってくることを指摘している。

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