ストレスが抜けず自律神経の働き鈍る
実際にオフィスで働くよりも、かなり過酷な状況で実験を行ったため、被験者は男性にした。「30分の作業で10分の休憩を繰り返したのですが、休憩の10分も頭や体に測定用のセンサーを付けているのでまったく動けない状態でした」(花王)という。
その結果、ストレスや寒さを感じながら、長時間、緊張した状態で動かずに作業することで、自律神経の働きが低下する傾向があることが認められたという。
東京女子医科大学・青山自然医療研究所クリニックの川嶋朗准教授は、
「現代女性の体の不調は、動けない女性の動かない疲れといえます。緊張した状態でパソコン作業を続けるような、ストレスがなかなか抜けきらない状態だと、自律神経活動の低下が起きます。それが不調の原因のひとつといえます。就寝前にリラックスして、その日の疲れはその日のうちに解消する工夫が必要です」
といっている。
花王は今回の研究を、「血行促進などに効果がある商品や、なにかリラックスできる商品の開発などに役立てていきたい」と話している。