クリーニング店は年間数千軒ずつ減少
こうした「生活防衛策」もあって、クリーニング店は大打撃を受けている。
厚生労働省の調査によると、クリーニング店はこのところ、年間数千軒ずつ減少している。直近の06年度は14万3367店で、前年に比べて4000軒近くも減った。
業界では数年前から過当競争が激化し、客を取り込もうと「Yシャツ1枚100円」の店も現れて値下げ合戦になった。価格破壊が進むなか、ボイラーの燃料や洗剤、溶剤に使っている石油が高騰し、経営が成り立たなくなっている。高齢化が進む個人経営店で、これを機に廃業が相次いだ。
07年6月に5~10%値上げした大手チェーンの白洋舎(東京都渋谷区)広報担当者は、
「売上げは微減していますが、人件費の削減などでカバーしているため大きな影響は出ていません。しかし個人経営の場合は、石油代に加えて、1台あたり約1000万円かかる機材もあり、苦しくなっているようです」
と明かす。