日本初上陸の衣料品ブランド「H&M」東京・銀座店が、いよいよオープンする。前人気は上々で、オープン初日の2008年9月13日は店の前に長蛇の列ができそうだ。「ユニクロ」や「GAP」と比較されることが多いが、H&Mの強みはほかにあるという。その秘密に迫った。
カジュアルな服だけでなく、フォーマル服が充実
H&Mのホームページ
「H&M」(本社スウェーデン)は、欧米を中心に世界29か国に女性服、男性服、子供服、など幅広く展開するグローバルブランドだ。9月13日にオープンする東京・銀座店は日本初出店。地下1階がメンズ、1~3階がレディースの全4フロアで構成。洋服、カバン、アクセサリー類を展開する。
公式ホームページでは秋の新作が紹介されている。中心価格帯は数千円~1万円台で、色合いは黒やグレー、茶系とシックで、形はシンプルだ。女性用はカーディガン2490円、シンプルなワンピース4990円、タイトスカート3290円、コート9990~1万9990円、ジャケット7990~9990円。男性用はジャケット9990円、カーディガン3290円、セーター4990円、スーツ2万7990円。低~中価格帯の設定とシンプルなデザインから、巷ではファーストリテイリングが展開するカジュアル服「ユニクロ」やアメリカ発「GAP」と比較されることが多いが、これらのブランドと大きく異なる点がある。
ニットなどカジュアルな服だけでなく、女性用はワンピースやドレス、男性用はジャケットやスーツなどフォーマル服が充実している。
さらにデザインの面でも一線を画す。H&M日本法人の担当者は、
「色や形がシンプルな商品のほか、トレンドを反映したシリーズも展開しています。著名デザイナーとコラボレーションしたアイテムも海外で好評です」
とPRする。
過去には、「ステラ・マッカートニー」「ヴィクター&ロルフ」といったハイブランドとコラボレーションして話題を呼んだ。08年11月には国内外で活躍するファッションデザイナー・川久保玲さんのブランド「コム デ ギャルソン」とのコラボも始まる。
トレンドのアイテムを驚くべき速さで発信する
H&Mの日本初上陸に、女性誌はこぞって取り上げている。最先端モードを発信する「VOGUE NIPPON」(コンデナスト・パブリケーションズ・ジャパン)や、女性誌「AneCan」(小学館)ほか複数誌にH&Mの商品が載っている。
また、「GINZA」10月号(マガジンハウス)で特集が組まれ、「おしゃれマニアの定番アイテム」としてワンピースが紹介されている。全面に花柄がプリントされたベアワンピース(9990円)、ボディスーツ風のデニムワンピース(1万990円)、鮮やかなパープルのニットワンピース(9990円)、繊細なレースに黒いリボンを合わせたベアワンピース(1万2990円)。
また同誌によると、スウェーデンにいる約100人のデザイナーが、トレンドのアイテムを驚くべき速さで発信する。これがH&Mの最大の強みだ。さらに、「世界中のショップには、毎日新しいアイテムがデリバリーされ、常に最先端のトレンドがあふれている。その驚異の回転率ゆえに、人気商品はまさに早い者勝ち」なのだとか。
ブログなどネットでも話題に上っていて、「待ち遠しい」「行ってみたい」という女性の意見が多数。期待の高さから、9月13日のオープン初日は店の前に長蛇の列ができるのは確実と言えそうだ。
また、H&Mは11月に原宿、09年には渋谷に出店する予定で、今後の展開にも注目が集まっている。