韓国、タイ、インド… アジア通貨危機再来するのか

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韓国では「9月危機説」が流れる

   韓国は外国人が保有する国債約67億ドル(約7200億円)の償還が9月に集中するため、「9月危機説」が流れ、ウォンは8月に下げ足を速めた。これに対抗するため、当局は大量のウォン買い介入を実施したとされる。李明博政権は輸出振興のためウォン安政策をとってきたが、インフレ抑止に転換した。

   タイはサマック政権の退陣を求める市民団体と政権支持派の衝突で非常事態宣言が出されるなど、政情不安もバーツ売りを招いている。当局は介入でバーツを支えている模様。インドやフィリピンも自国通貨防衛の介入に踏み切ったと伝えられる。ただ、相次ぐ介入も十分な効果を発揮していないようだ。

   韓国やタイなどは97~98年、海外の投資資金引き揚げで自国通貨が暴落した「アジア通貨危機」に襲われた。今回は「新興国の外貨準備高は10年前よりはるかに多い。輸出も伸びは鈍化しているが、マイナスにはなっていないので、通貨危機の再燃の恐れは小さい」との見方が強い。とはいえ、インフレ収束にめどは立っておらず、当面は神経質な相場が続きそうだ。

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