「区が出すお金は1円もなく、みんながWin-Win」
こうした反発に対し、伊藤区議は「ホームレスの方に区もただ『出て行け』と言っているわけではない。ホームレスの人は現在行っている都の自立支援事業を利用してもらいたい。結果的に区民にとっていい公園にしたい」と説明。「企業論理が優先されていいのか」という指摘に対しては、
「企業だから悪いということはない。(ナイキが出資することで)今回の改修事業で区が出すお金は1円もないわけで、みんながWin-Winになる。区民が望むスポーツ施設を備えた公園になるはずだ」
と話している。
一方、「守る会」メンバーの黒岩大助さんは、「区民や野宿者との話し合いがないままトップダウンで話が決まってしまっている」と計画の不透明性を指摘。
「制度上の不十分さもあって、生活保護や自立支援事業を活用しても、公園に戻らざるを得ない人も多くいる。(家賃を補助する)地域生活移行支援事業も2年の支援にとどまり、就労支援や失業対策も現状では不十分。こうした問題を解決しないで野宿者を追い出せば、事態は悪化する」
とホームレス支援が不十分であるうえ、「排除」が先行している、と憤る。