漁船に対しては、政府は支援するするのに…
一方、6船社が加盟する大阪フェリー協会は2008年9月4日、コストダウンは限界だとして、緊急事態宣言を発表した。同協会によれば、フェリーの燃料油の価格は04年と比べると3倍ほどまで跳ね上がり、総営業費用に占める燃料費の割合は、以前の1~3割から現在では3~5割にまで高まっているという。また、同協会は陸上輸送業界に対して高速道路のETC割引などの支援策が検討されているのに対し、政府で海上輸送業界に対しての支援策が検討されていない現状に不満を示している。
協会事務局の担当者はJ-CASTニュースに対し、
「漁船に対しては、政府は支援する方針ですが、海上輸送業界にはフェリーなどその他の船団がたくさんあります。環境の面で、政府はフェリーや貨物船でクルマを輸送する『モーダルシフト』を進めようとしていますが、このままではフェリーから自動車輸送にシフトする『逆モーダルシフト』が起こりかねません。国交省は道路に対しては敏感ですが、海運業には何もおっしゃらない」
と話す。同協会によれば、赤字に陥るフェリー船社が今年度相次ぐ見通しという。