「パンダはいつ来るの?」 上野動物園の入園者激減

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消極的だった石原知事はどうする

   ただ、旭山動物園の08年度入園者数は、8月までに約152万人。上野動物園を上回る勢いとなっており、このままでは、上野が年間入園者数で日本一の座を譲り渡しかねない。そんな中で、パンダが動物園に客足を呼び戻す可能性はありそうだ。

   ところが、パンダ貸し出しには、不透明な要素が多い。

   まず、中国で5月に起きた四川大地震の影響だ。外務省中国・モンゴル課では、「パンダの生息地が打撃を受けており、そのせいで貸し出しが遅れています」と明かす。まだ、具体的に交渉も始められない状況だという。都の動物園担当者も、「再び地震が起きて、四川省のパンダ保護研究センターが壊滅的なダメージを受け、パンダを近隣の施設に移して飼育環境を整えるのに努力しているそうです。そんな中で、積極的に話し合いをしてもどうなのかなと思っています」と話す。

   また、パンダ借り入れに努めた「親中派」の福田康夫首相が辞める影響もありうる。小泉純一郎首相のときのように新首相下で関係が悪化すれば、中国がパンダの貸し出しを渋るかもしれない。

   さらに、都の石原慎太郎知事が、パンダ借り入れに消極的になっている。都の担当者は、「現在も明確な判断をいただいていません」と話しており、貸与時期などの見通しがまったく立たない状態だ。

   リンリンがいたパンダ舎の部屋には、6月10日からレッサーパンダ2匹が暮らしている。入り口には、パンダの飼育史を書いた張り紙が掲げてあるというが、このままジャイアントパンダが姿を消してしまうのだろうか。

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