値上げの動きはエアコンから始まった
最近の電機製品の値上げの動きはエアコンから始まったといえる。まず三菱電機がエアコンの値上げを発表し、日立アプライアンスなども値上げを 表明。松下やダイキン工業なども値上げの検討を始めた。エアコンは家庭に設置する際に工事が必要なため、メーカー系列の販売店などを経由して販売される比率が高く、比較的値上げしやすい商品であることが大きな理由だ。
しかし、今や、値上げはエアコンに限らず、冷蔵庫に広がり、さらに洗濯機など白物家電全般にも波及しつつある。松下などは冷蔵庫に続き、洗濯機の値上げの検討にも入ったと伝えられている。
ただ、そんな状況の中でも、家電メーカーの多くは「消費者の理解を得るのは難しいのではないか」と危惧しているのも事実。消費者は家電量販店などでの安売り競争に馴れてしまっているうえ、景気低迷の中で買い控え傾向も強まっているためだ。「値上げすることで消費者を遠ざけてしまう懸念もある」との不安の声も強く、メーカーの苦悩も増している。