自民党も協議機関を設けて見直し論議を本格化
郵政民営化をめぐっては、自民党が今秋にも政務調査会に協議機関を設けて見直し論議を本格化させる。民主党は「郵政民営化が地域崩壊をもたらした」(鳩山由紀夫幹事長)などと現行の民営化に批判的で、次期衆院選のマニフェストに見直しを明記する方針だ。
かつて自民党の最大の集票組織だった「全国郵便局長会」(全特)は国民新党推薦の民主党公認候補の支援を表明している。自民党は「郵政造反組」だった保利耕輔氏が政調会長に就任したほか、郵政票の獲得を目指すべきとの声も強く、民主党に対抗し、地方に配慮したマニフェストをまとめるとみられる。
このため政府関係者の間では「次期衆院選を控え、与野党の見直し論議が決着するまで郵政民営化委員会の議論は進みようがない」との悲観論が早くも出ている。