「話題の提供というところですかね」
なぜ芸能人はリストカットなど自傷行為を告白するようになったのだろうか。有沢さんが所属する芸能プロダクションのエートップはJ-CASTニュースの取材に対し、今回の告白は有沢さんとプロダクションの話し合いのもと決めたと話した。有沢さんの足には小さいけれども多数の切り傷があり、化粧などで隠そうとしてもDVDのシャワーのシーンなどで化粧が流れてしまう。サイン会などでスカート姿だとファンに傷がわかってしまうため、思い切って公表することに決めたのだという。同プロダクションは、
「ありのままを見せなければいけない、というか、ブログはあんな感じですが、それほど深刻にどうのこうのというわけではないんですよ。今月末にDVD発売のイベントがありますから、話題の提供というところですかね」
と話した。
漫画「リストカット症候群から卒業したい人たちへ」を監修した、阪南病院の西側充宏精神科医はリストカットに至る原因をこう説明する。
――リストカットをする若者が年々増えているが、死のうとして切っているのではなく、切った痛みで生きている実感を求めたり、周りの人に心配してもらいたいという欲求から、つい切るのが癖になってしまう場合が多い。
西側医師は「リスカ」という文字が、ネットなどで軽々しく語られる現在の風潮を「時代が変わったのかな」と感じているのだという。
「親からもらった体を大事に、と昔は言いましたよね。それを『リスカ』ですからね。リストカットしてしまう原因は本当に様々で難しい。そんな中で、有名人がリストカットのカミングアウトすることは、影響力があるだけに、どうかと思います」