川田龍平参院議員(32)が週刊誌に「新妻病」や「新婚ボケ」と報じられている。結婚を機に川田議員が「豹変」して、議員と後援会との関係が悪化したという指摘だが、川田議員事務所は「新婚ボケ」は「断じてない」と否定している。では、後援会との「ぎくしゃく」はなぜ生じたのか?
後援会事務局有志が議員を批判する文書を配布
川田議員と後援会「川田龍平を応援する会」との「ぎくしゃく」が露呈したのは2008年7月中旬のこと。川田議員の國弘正彦秘書が後援会事務局長に就任した08年5月末以降、後援会が「機能マヒ」に陥っているとして、同後援会の事務局有志11名が川田議員を批判する文書を会員向けに配布。「川田議員の困惑せざるをえない振る舞い」として、「チベット問題への発信の拒否(3月)」「体調不良を理由に午前の国会を欠席し、その日の午後に旅行に行くという不見識(08年3月)」「事務局会議や定例会議の中止や欠席(5月上旬)」など10項目を挙げ、後援会側は「私たちは、3月以降の川田議員の理解できない振る舞いに、心の底から困惑しています」と主張している。
後援会の広報担当者は2008年8月18日の段階で、「いまだに、(川田議員と)話し合えていません」としており、
「私たちの会員に対する説明会の場でも、『総会を開催して説明を』という声が多数を占めました。(川田議員)本人が直接、説明することが求められていると考えます」
とJ-CASTニュースに対して述べている。「市民派」と知られる川田議員と後援会との絆は深かったはず。それが「話し合いもできない」状況が継続しているとすれば、不可思議だ。
川田議員は08年2月にジャーナリストの堤未果さんと結婚。08年3月5日のブログでは、
「彼女と結婚できて、本当に幸せです。これまで自分は長く生きられないと思ってきましたが、彼女より一日でも長く生きたいと思うようになりました。彼女の存在が僕に力を与えてくれます」
「彼女は、生きる意味を共感できる大切なパートナーです。一緒に居られるだけで幸せです」
と「幸せ」ぶりをアピールしたまま、2008年8月19日の時点でも更新されていない。
一方、2008年8月18日、19日に発売された「週刊ポスト」「週刊朝日」(ともに8月29日号)は、川田議員と後援会との「ぎくしゃく」ぶりについて、川田議員の「新妻病」「新婚ボケ」を挙げながら報じている。
「龍平は結婚を機に人が変わってしまったんです」
「週刊朝日」は川田議員の母・悦子さんの「龍平は結婚を機に人が変わってしまったんです」というコメントを紹介し、川田議員の「豹変」を報じている。同誌は、川田議員が妻との「視察を兼ねた旅行」で、妻のパスポートを外務省に頼んで早期に発行してもらったり、国会審議を欠席した午後に妻の地方講演会に一緒についていったといったことを、支援者たちの証言を交えながら報じて、「夫婦仲良きことはいいことだが、説明不足はいけませんね」としている。
「週刊ポスト」も母・悦子さんの「息子は結婚してから、人が変わっちゃったみたいなんです」というコメントや後援会側の「奥さんと二人きりの世界に入ってしまって・・・」というコメントを紹介。「"新婚ボケ"と笑ってばかりいられないようで」と締めくくっている。両誌によれば、結婚によって川田議員が「豹変」し、後援会との「ぎくしゃく」が生じたということらしい。
後援会の広報担当者は、結婚と「豹変」の関係について、「分かりません。私こそ、本人に聞いてみたいと思います」とJ-CASTニュースに対して述べている。
これについて、川田議員事務所は、後援会との「ぎくしゃく」は「新婚ボケ」とは「全然関係ない」と全否定している。では、後援会との「ぎくしゃく」はなぜ生じたのか。同事務所の國弘正彦秘書は「週刊誌に答えている通りなんですが・・・」とした上で、
「国会活動中に忙しいのも事実でして、電話が取れなかったり、返事が遅れたり行き違いがあったのは事実です。(川田議員は)1年生議員として当然やらなくてはいけないこともありますし、国会の仕事を差し置いてほかのことという訳にも行かないんです。後援会からの要求との差が結果出たにしても、彼の政治的姿勢の事実が大きく変わったということはありません」
と述べている。国会議員になると色々状況が変わるので理解して欲しい、というのが川田議員事務所側の主張のようだ。ただ、國弘秘書は、今回の報道について次のようにも述べている
「週刊誌にも答えている通り、(川田議員)本人も自分の不徳の致すところと述べています。まだ若い参議院議員として走っている最中で至らない点もあったと思います。(川田議員本人は)自分が全くもって正しいとも思っていないでしょうし、ご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありませんと皆様に申し上げているところです」
川田議員がはたして「新婚ボケ」なのかは定かではないが、同事務所によれば、川田議員が結婚で変わったところをあえて挙げるなら、「体調がよくなった」ことだそうだ。