インドネシアから看護師来日 医療介護の救世主となりえない数々の理由

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介護福祉士の資格取得のチャンスは1回きり

   中でも大きな問題は、外国人が日本語という、ぶ厚い壁をどう乗り越えるかだ。業務は日本語でやり取りが行われるため、少なくとも日常会話レベルができなければならない。多くが日本語を話せない状態で来日し、入国後に半年間の日本語研修を受けただけで実務に入るという。また、業務には書類作成もあり、資格試験を取得するには読み書きのレベルが必要となる。研修後にも各施設で実務をしながら日本語研修を行い、資格が取得できるレベルに鍛えるそうだが、期限内に果たしてどこまで習得できるのかは疑問だ。

   さらに、看護師の場合は3年間の滞在で資格取得のチャンスは3回あるが、実務経験を3年間積まなければ受験資格を得られない介護福祉士の場合は、4年でのチャンスは1回きりしかない。もし受からなければ、帰国することがEPAで決められている。国際厚生事業団の担当者は、「どのくらいの人が受かるかは、初めてなのでやってみないとわからない。研修をがんばってもらうしかない」と話している。

   もし、試験に受かる人が少ないと、今後、外国からやってくる看護師は大幅に減る心配がある。この制度そのものが崩壊しかねないのだ。

   来日後に6か月間行われる日本語や実務の研修には、1人あたり350~360万円がかかるという。そのうちの9割を国が、1割を受け入れ先が負担している。

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