「さぬき」「讃岐」などが台湾で商標登録される
08年3月、讃岐うどん業界に衝撃が走った。台湾で「さぬき」「讃岐」「SANUKI」「さぬきうどん」といった14の商標が台湾知財局に登録されていたことが報じられたからだ。登録した台湾の冷凍食メーカー、南僑化学工業が「さぬき」を店名に使った日本人のうどん店に対し、07年11月に使用停止を求めた。香川県観光振興課の担当者によると、県内メーカーが輸出している商品にも「さぬき」の名称が使われているが、それについては何も言ってきていない。しかし、今後はどうなるかわからず、振興協議会では早期に解決する必要があると見ている。
さらに、小麦価格の高騰もうどん業界全体にダメージとなっている。農林水産省によると、08年4月現在での業務用小麦(薄力粉)の取引価格は25kgあたり3821円で、前月に比べて295円、前年同月と比べると、434円も上がっている。08年秋には再度値上げされ見通しで、事態は深刻だ。県製粉製麺協同組合の安藤弘専務理事は、「こうした様々な問題に、一企業・団体では取り組めなくなってきた。県内で協力し合うことで、行政に対しても働きかけやすくなる」と話している。年明けうどんよりも、こちらの方に力が入っているようだ。