2008年8月14日付けの共産党「しんぶん赤旗」が、自民党の麻生太郎幹事長の政治資金の使い道についてかみついている。06年の1年間だけで高級クラブなどに計173回豪遊、飲食代に3500万円も使っているのは「国民目線で改革などできない証拠だ」と指摘した。共産党は最近ワーキングプア層の若者の支持が急増中で、麻生氏に対し戦線布告をした形だ。
高級クラブ何度もはしご、1日に100万円超す日が年7回
共産党に宣戦布告された麻生自民党幹事長
「しんぶん赤旗」によれば、麻生太郎幹事長の資金管理団体「素淮(そわい)会」が、06年に、東京の銀座や六本木、赤坂などの高級クラブや高級料亭、サロンなどに173回、約3500万円支出。しかも、一日に何カ所もはしごし、100万円を超す支出が7回もあったのだという。記事には06年2月14日を例に、この日にはしごをした7件の高級料亭などの名前と支出金額も掲載されている。
「しんぶん赤旗」はJ-CASTニュースの取材に対し、麻生氏は政治家の中でも飲食代の支出が突出している、とし、
「若者の非正規雇用・ワーキングプア問題が深刻化している中、一晩で彼らの年収に近い豪遊をしている。記事内容を知った若者はどう思うだろうか。『国民目線で改革をする』と言われているが、行動はかけ離れているように見える。これからも引き続き麻生氏を追及する」
と話した。
今回出た数字は、「素淮会」の06年分の政治資金収支報告書を調べたもの。5万円以上の支出は届け出義務があり、それを合計したものだ。朝日新聞(07年9月15日付け)には「政治活動費 話題の人、使い道は」という特集が組まれていて、麻生氏の06年の政治活動費は1億1396万円で、うち交際費と組織対策費の年間支出額は計7829万円。飲食費が大半を占める、と書かれている。
「ローゼン閣下は何をしてもいいのだ」という麻生ファンの声も
今回の報道はネット上で大きな反響を呼んでいて、掲示板やブログで多くの意見が交わされている。年間の所得が150万円に満たないワーキングプアが問題になる中での豪遊は、
「若者の味方、のような顔をするのは全国民に対する背信行為」
「庶民感覚の麻痺した人物を幹事長に据える自民党は終わり」
などという厳しい批判もあれば、
「麻生氏の場合なんか可愛い方かもしれない」
「閣下は何をしても良いのだ」
「自分の政治資金で、政治関係者と食ってるなら立派に政治家の仕事だろ」
などという麻生氏ファンの声も多い。
麻生氏は今回の記事についてどう考えているのか衆議院事務所に問い合わせてみたが、お盆ということもあってか、事務所にはだれもいないようだった。