URBAN今年最大の倒産 不動産流動化ビジネスの今後に懸念

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   分譲マンションや、低収益の不動産物件に付加価値をつけて転売する不動産流動化ビジネスを展開していた不動産大手のアーバンコーポレイションは2008年8月13日、東京地方裁判所に民事再生法手続きの開始を申請したと発表した。負債総額は2558億3200万円で、今年最大の倒産となった。アーバンは東京証券取引所第1部に上場しているが、東証はアーバン株を9月14日付で上場廃止にする。

マーケットも、銀行からも資金調達が困難に

   建設・不動産業者の連鎖倒産が止まらない。アーバンは1990年に設立。分譲マンションの「アーバンビュー」シリーズを展開して急成長。2000年12月に東証2部に上場、02年3月に東証1部上場を果たした。最近では、オフィスや店舗などの低収益物件を取得してリニューアルしたり、テナントの入れ替えによって物件に付加価値をつけて転売する不動産流動化ビジネスに力を入れて、商売を拡大していた。

   その一方で、反社会的勢力との「関係」がうわさされるなど、悪いイメージがつきまとっていた。

   売上げが拡大することで、不動産の開発資金のための借入金が膨らみ、08年3月期の連結有利子負債は4000億円を超えていた。7月にはBNPパリバ証券が300億円の転換社債を引き受けてひと息ついたかに思われたが、結果的にはサブプライム問題以降の不動産市況の冷え込みなどで物件の動きが止まったこと、また社債の格付けの引き下げや株価の下落によってマーケットからの資金調達がむずかしくなったこと、さらには主力銀行の広島銀行など金融機関からの資金調達も不調に終わったことで、倒産した。

「いい物件もあるんですが…」

   アーバンを知る金融関係者は、次のように話す。

「都心の一等地など、保有している物件はいいものがあるんですが… 市況が悪化してきて、やはり最後は黒いうわさが効いて買い手がつかなかった」

   反社会的勢力との関係などに敏感な不動産業界にあって、アーバンの「黒い関係」のうわさはかなり広がっていた。その金融関係者は、「売主に悪い話があると、物件に買い手がつかないのはよくあること」という。

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