第2世代携帯のサービス終了へ 第3世代への変更を呼びかけ

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   auブランドのKDDIに続き、ソフトバンクモバイルNTTドコモが第2世代携帯電話からの撤退を本格的に進めている。ソフトバンクモバイルが2008年7月3日、音声通話を中心とする第2世代携帯電話のサービスを2010年3月末までに終了すると発表。これを追うように、NTTドコモは8月7日、第2世代携帯電話として長年親しまれた「mova」の新規申し込みを11月30日で終了すると発表した。ドコモのサービス終了時期は未定だが、第2世代携帯電話の周波数は2012年7月24日に使用中止となることが既に決まっている。KDDIは08年3月末までにすべてのサービスを終了しており、ドコモとソフトバンクの2社が完全撤退を表明するのは時間の問題になっていた。

2社合わせ全国で1200万人のユーザー

   現行の携帯電話は第3世代と呼ばれる通信方式が最も新しく、日本では主流。携帯電話の「世代」とは通信方式の技術的な違いで、データの送受信速度が大きく異なる。現行の第2世代携帯電話はNTTドコモが93年、KDDIが94年にサービスを開始したが、ドコモが01年に第3世代のサービスを開始した後は、各社とも音楽や画像の送受信のスピードが速い第3世代への世代交代を進めた。

   ドコモによると、movaは6月末時点で全国に840万件の契約がある。これはドコモの携帯電話の契約数5300万件の約16%を占める。一方、ソフトバンクの第2世代携帯は08年5月末現在で414万6500件の契約があり、同社の携帯電話の約2割を占める。つまり、両社合わせ全国で1200万人を超える第2世代携帯のユーザーは、2~4年以内に自分の端末が使えなくなるわけだ。

   これは11年7月の地上デジタル放送への全面移行で、現行のアナログ放送が見れなくなるのに似ている。しかし、アナログテレビは専用チューナーを接続すれば、デジタル放送の視聴が可能となるのに対して、第2世代携帯電話はサービス終了後、まったく使えなくなる点が異なる。

アイフォーン利用料金値下げも関連

   このため、ドコモもソフトバンクも第3世代携帯電話への買い替えをあの手、この手で促している。ドコモの場合、movaから第3世代携帯の「FOMA」に契約変更した場合、本来ならば発生する事務手数料2100円を無料にするといった具合だ。ソフトバンクはダイレクトメールなどで、第3世代携帯への変更を呼びかけている。米アップルの携帯電話「iPhone(アイフォーン)3G」の最低月額利用料金を従来の7280円から2990円に値下げすると発表したのも、第2世代ユーザーからの乗り換えを意識しているのは間違いない。

   しかし、携帯電話もアナログテレビも、技術革新の恩恵は受けるものの、総務省や関係業界の意向で買い替えを迫られるのは、ユーザーとして何か腑におちない気がするのは、言うまでもない。

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