相次ぐ東証システムトラブル 富士通に対する不信感も募る

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一気にシステム開発会社を変えるリスクは大きい

   システム開発会社は富士通。相次ぐトラブルに東証内部では、富士通に対する不信感も募っている。金融機関のシステムエンジニア(SE)が慢性的な人手不足に陥っており、優秀なSEを確保しにくい事情はあるものの、東証内部には「富士通から別のシステム開発会社に変えたほうがいい」との強硬論も持ち上がっている。

   だが、富士通は、基幹システムを開発したことに加え、次期システム開発にも携わり、ソフト開発も進めている。このため、斉藤社長は会見で、「一気にシステム開発会社を変えるリスクは大きい。変えた会社が安全という保証もない」と、富士通から変える意思がないことを表明した。東証関係者は「斉藤社長は富士通に激怒しているが、システム会社の変更で大混乱するのを避けた」と見ている。

   東証は次期システムの導入を目指しているが、その信頼性にも疑問符が付いた格好だ。また、東証自身の上場も来年に予定しているが、システムトラブルが続けば上場計画の変更を迫られる可能性もある。東証幹部は「東証は、取引所の根幹であるシステムが弱いことを世界に露呈してしまった」と漏らす。

   システムトラブルで受けた東証の傷は大きい。

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