高学歴者でも、追い詰められている?
女子大生は小飼さんの批判に直ぐに反論。08年7月30日付けで、小飼さんがビジネスなど様々な分野で成功できたのは、学歴が関係ない世界に生きてきたからだとした。学校制度はダメになっているとしながらも、高学歴でも「没落」するのは社会の問題が大きいという論調は崩さなかった。
個人のブログや巨大掲示板「2ちゃんねる」でもこの論争が大きく取り上げられている。
「高学歴の方がハズレが少ないだけで、ハズレが無いわけじゃないからなぁ」
「就職もしてねえうちにエリートだと思ってんのか」
「学校のお勉強がそのまま仕事に出てくることなど無い」
など意見は様々だ。
「高学歴ノーリターン」「格差社会の結末」などの著書がある兵庫県立大学大学院応用情報学研究科の中野雅至准教授はJ-CASTニュースに対し、高学歴者が、学歴に対するリターンを求めていることに「こんな時代になったのか」と非常に驚いている。これまで高学歴者は学歴に対するリターンよりも、受験戦争を勝ち抜いてきたという人生の拠り所や、変なところに就職しなくていい「保険」と感じる人が多かった。社会人になったら学歴は関係ないことなどわかるはずなのだという。それでも、高学歴者にリターンがあってしかるべき、という意見が出るのは、
「他の学生よりも余裕を持っていいはずの高学歴者でも、追い詰められているのかな、と考えざるを得ない」
と話している。