高級車を中心に国内価格を1~3%値上げ
こうした中、トヨタは米国での生産体制の見直しに必死だ。大型車製造のために建設していた工場を、売れ筋のハイブリッド車「プリウス」の製造に変更したり、大型車用の工場を8月から3カ月間休止したりするという思い切った措置も決めた。
一方、トヨタは現在、高級車を中心に国内価格を1~3%値上げする方向で調整している。モデルチェンジなど車種改良時以外の値上げは極めて異例だが、「原材料価格の高騰がコスト吸収努力ではカバーできない」(トヨタ関係者)ためだ。
生産体制の再構築と価格戦略の見直しを急ぐトヨタは、今や「世界一」に浮かれるどころか、正念場を迎えている。