東京ミッドタウンや新丸ビルにも「本格派」がオープン
東京でもこだわりの食材を使った本格ハンバーガーの店が増えているという。「FELLOWS」(東京都世田谷区)は、肉を塊からさばいてミンチにし、ベーコンは店主の自宅で燻製にするというバーガー専門店だ。ハンバーガーが950円、チーズバーガーは1100円、ベーコンチーズバーガーが1300円と高めの設定だ。
150gもあるパテは、食べ応えがあって、男性だけでなく女性客も多い。店の経営者によると05年11月のオープン時よりも着実に客は増えている。20歳代後半~30歳代の客が多いが、40~50歳の客も訪れる。
「消費者が安いハンバーガーに食べ飽きてきたのではないか。食の安全性が注目されたこともあり、ちゃんと作ったものを食べたいという人が増えている」
東京・六本木の東京ミッドタウンには、塊肉を叩いて作ったパテを炭火でジューシーに焼き上げたハンバーガーが味わえるという三軒茶屋発の「アメリカンダイナー」が出店している。こちらも本格的な素材が売り物で、プレーンバーガーが976円、チーズバーガーが1029円。また東京・丸の内の新丸ビルには、ビールにも合うバーガーとして好評の「ワンズドライブ」が入っている。こうした「本格派」が東京の注目スポットに相次いで出店している。
日本ハンバーグ・ハンバーガー協会では、ハンバーガーに対する消費者意識調査を07年12月~08年2月に行った。それによると、ここ1 年間で食べる回数は、「変わらない」が58.6%、「増えた」と「やや増えた」は合わせて9.8%。またハンバーガーに望むものは、「野菜の量の多いもの」23.3%、「カロリーの少なめのもの」19.3%、「バンズ(丸パン)のおいしいもの」19.1%、「パティの種類を多く」11.9%、「塩分の少なめなもの」、「脂質の少ないもの」がそれぞれ11%だった。最近は、ハンバーガーも健康志向であることが読み取れる。また、知りたい情報は「原料の原産地」47.2%、「栄養成分」28.6%、「アレルギ一物質」10.7%。その他は「添加物」、「原材料」、「カロリー」だった。ハンバーガーに、健康と安全性も求めるようになってきたと言えそうだ。