外食産業の不振が深刻だ。市場が縮小し、競争が激化。さらにガソリンや食材の価格高騰が追い討ちをかけ、業績が急激に悪化している。そうした中で、ファミリーレストラン大手のすかいらーくは、大株主である野村グループや英投資ファンドから、社長退任要求を突きつけられた。
ガソリン高騰で客数落ち込む
日本フードサービス協会によると、2008年上期(1~6月)の外食売上高(既存店ベース)は前年同月比1.2%減少した。客単価は0.8%上昇したが、客数は2.0%減った。なかでも、ファミリーレストランは売上高で3.6%減、客数では4.4%の減少と、パブ・居酒屋(売上高2.5%減、客数4.5%減)とともに落ち込みが大きかった。
その原因となったのが、ガソリン価格の高騰。とくにガソリン税の暫定税率が復活した5月以降の客数は、激減しているようだ。
野村グループの野村プリンシパル・ファイナンスと、英投資ファンドのCVCキャピタルパートナーズに、社長退任を要求された外食大手、すかいらーくグループはファミレスの「ガスト」や「ジョナサン」、中華レストランの「バーミヤン」、和食の「藍屋」や「夢庵」などを展開する。
2008年7月30日、J-CASTニュースの取材に野村プリンシパル・ファイナンスは「個別の案件に関わることなので、現段階でお話できることはない」とした。
一方、すかいらーくは、横川竟社長の退任要求があったことを認め、その理由が「ここ1年の業績悪化にある」と明かした。