36万円のオーダースーツを購入させる
東京都消費生活総合センターはJ-CASTニュースに対し、
「(被害にあった)皆さんはどなたも起業家になりたい、キャリアアップしたいという方々で、人脈が広がるといった誘いを受けて高額なスーツを買わされるというパターンです。業者は不特定多数を勧誘しているのではなく、SNSのプロフィールで起業家志望であることを書いた人が誘われるという傾向がある」
と説明している。学生は起業家になりたくてまずは20万円ほどのスーツを購入させられるが、いつの間にか「スーツを売ると儲かる」と誘われ、他の人にもスーツを買わせるように指示されるという。被害者には未成年も含まれており、最近になってこうした相談が急増したため、都では大学などに注意喚起をはじめた。
同じようなケースは神奈川県や千葉県でも相次いでいる。神奈川県では、こうした勧誘を「営業」として学生にやらせ、50万円を売り上げさせる、という例もあった。また、千葉県では、「自分を変えるためのビジネストレーニング」と称して、「まずは身なりから」と言って36万円のオーダースーツを購入させたという例もある。
神奈川県のかながわ中央消費生活センター では
「起業セミナーの交流会等でマルチ商法の組織に勧誘するケースが見受けられます。相談者の希望するような結果にはならない事例が多くなっていますので、セールストークに惑わされず、契約する際はよく内容を確かめ、十分検討するようにしましょう」
とホームページで呼びかけている。