夜間や休日の呼び出し、長期出張…
全国の警察では、団塊世代の大量退職から、2015年度までに警察官の約4割が入れ替わるとされている。同様な問題を抱える民間企業が採用を拡大したり前倒ししたりしており、警察も、人材難が深刻になりつつある。警察庁の発表によると、警察官の94年度の競争倍率は全国平均で26.6倍だったが、06年度は7.1倍にまで落ちた。
各地の警察も、人材難を解消しようと、あの手この手のPR合戦に懸命だ。警視庁などが民間企業ばりのリクルーター制度を導入したり、神奈川県警が漫画家の望月三起也さんの描いた採用ポスターを作成したり。石川県警でも、競争倍率の低下は深刻で、リクルーター制導入や就職説明会開催などに取り組んでいる。
こうした試みやミキティ効果もあってか、石川県警では、減少傾向にあった警察官採用試験の受験者数が増加に転じた。07年度の受験者数は、前年度の224人から増えて397人になったのだ。警務課では、「石川県内では、他の民間企業よりも給料はいい。ネットをよく使う若い人がサイトを見て、県外の大学から地元に戻ろうという人が増えてくれれば」と期待する。
ただ、ミキさんがサイトで書いているように、警察官になれば、夜間や休日の呼び出しや長期出張、異動による引越しがあり、不規則な生活が待っている。また、秋葉原通り魔事件など犯罪の凶悪化も指摘されており、やりがいがあっても、激務なのには変わりがない。