「『セーフかアウトか?』を試す予告は不謹慎」
ネット上の犯行予告を収集し、場合によっては警察に通報もしているサイト「予告.in」では、この悪ふざけとも思える書き込みについて、通報すべきか、単なる冗談として無視すべきが議論するスレッドが立てられており、賛否が分かれている。
もっとも、同サイトには、通報対象として取りざたされた書き込みについて「悪質だと思う」「セーフだと思う」の2択で投票できる仕組みがあり、「セーフ」が85票に対して「悪質」が396票。通報すべきかどうかはともかく、サイト利用者には、相当な嫌悪感を持って受け止められていることがうかがえる。
同サイト管理人の矢野さとるさんは、こういった「微妙な犯行予告」が相次いでいる現状に憤る。
「秋葉原や八王子の事件など無差別殺人事件が頻発するなか、『セーフかアウトか?』を試すような、紛らわしい予告をする事自体が不謹慎。ネット上での言葉遊びの文化は理解しますが、それはもっと楽しい方向に使われるべき。他人や弱者に迷惑をかけてしまうような『微妙な行為』をする人たちは許せません。2ちゃんねる用語で言うと、本当に『自重してほしい』と思います」
その上で、自分の書き込みが意図せずに「犯行予告」に読める文面になってしまった場合は、「スレッドで弁解しても意味はないので、警察に相談すべき」とアドバイスしている。
「警察に伝わったからといって、よっぽど悪質なケースでない限り、即逮捕ということはありません。本人から事情を説明し、犯意の否定や、謝罪をした場合は、誠意が認められ厳重注意や始末書で解決することも実例としてあります」
なお、「微妙な犯行予告」の扱いについては、同サイトでは、警察に通報はするものの、「判断は警察に任せている」とのことだ。
「たまたま、今回逮捕された『投す』のケースでは通報していないのですが、『投す』といった単語だけで(通報するかどうかを)判断するということはしていません。文章全体の文脈や、予告内容がどれだけ具体的かによって判断しています。特に、小学生などの社会的に立場が弱い人がターゲットになっている場合は、注意するようにしています。警察には『本気なのか、冗談なのかはわかりませんが…』と断った上で通報し、(本物の犯行予告なのかどうかの)判断は警察にお任せしています」