「腐女子」ブームを支えた大人気漫画「となりの801ちゃん」の最新刊で、「腐女子」で主人公の「801ちゃん」の結婚が発表された。BL(ボーイズラブ)、アニメ、ゲームオタクの「801ちゃん」が結婚するという展開は驚きだが、実は「腐女子」は保守的で、結婚願望が強いのだという。
「もうお嫁にいけなーい!!」で「じゃぁ、ぼくのところに」
「となりの801ちゃん」のHPでは結婚祝福のコメントが寄せられている
描きおろし漫画単行本「となりの801ちゃん3」が発売されたのは2008年7月17日。ネットで話題になっているのは主人公の「801ちゃん」の結婚が決まったことだ。この漫画は、作者の小島アジコさんが実際に付き合っている彼女をモデルにして描いたもの。ところが、小島さんは「801ちゃん」のモデルになった彼女と結婚した、と08年7月付けの後書きで報告している。漫画の中でプロポーズシーンが描かれていて、「801ちゃん」は漫画などに登場したことで自分の恥を日本全国に晒すことになり、
「お嫁にいけなーい!!もうお嫁にいけなーい!!」
と嘆く。そんな「801ちゃん」に対し、彼氏の「チベ」が、
「じゃぁ、ぼくのところにくればいいよ」
と誘う。脚注には、「2008年1月3日に入籍しました」と書かれている。
腐女子はもともと、若い男性同士の恋愛「BL」を扱ったアニメ、ゲーム、小説を好む女性を指し、最近では女性のアキバ系オタク全般を指すようになっている。男性のオタクは、萌えや、ロリータを志向する人が多く、「3次元のオンナには興味が無い」などと公言してもいるため、結婚とは縁遠いと考えられている。しかし、腐女子は男性オタクとは違うらしいのだ。
「かくれオタク9割 ほとんどの女子がオタクになった」「腐女子化する世界 東池袋のオタク女子たち」などの著書があるノンフィクションライターの杉浦由美子さんはJ-CASTニュースの取材に対し、20代~30歳前後の腐女子について、
「もともと腐女子は高学歴層に多く、保守的で、恋愛や結婚願望は強いんです。『801ちゃん』がこれほど支持されたのは、腐女子としてよくいるタイプで共感しやすいから。そんな『801ちゃん』が結婚するのは自然な流れなんです」
と説明する。